「カロリーをきちんと計算して食べれば痩せられる」というカロリー神話は過去の話。
今は「食べる成分や食べるもの」が肥満に関係するという常識に変わってきています。
その中で特に驚きの事実があります。それは「牛肉を食べると体脂肪が減る!」という事実です。
牛肉を食べること=痩せるダイエットという図式はどのように成り立つのか、理由や注意点などをまとめました。
目次
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牛肉を食べると痩せる理由

まずはにわかに信じられない「牛肉を食べて痩せる」説について。
実はこれには科学的な根拠があって、夢物語ではありません。
牛肉を食べると痩せる理由にはいくつかポイントがあります。
1つ目は牛肉に含まれるタンパク質
良質なタンパク質が人の体の筋肉減少を食い止めてくれるため、基礎代謝量が減りにくい体質になります。
人の基礎代謝量は筋肉量が大きいと増え、筋肉量が少ないと減ります。
牛肉に含まれる良質なタンパク質が筋肉量の低下を防いでくれるため、
基礎代謝が減らず、体重の増加を抑えたり体重の減少に貢献してくれるわけです。
二つ目は肉に含まれるL-カルニチンという成分
L-カルニチンはほぼ肉にしか含まれないアミノ酸の成分で、体脂肪を燃焼させやすくする働きがあります。
しかし、肉の種類によってL-カルニチンの含有量は異なります。
牛肉、豚肉、鶏肉とを比較すると、牛肉の赤身が一番L-カルニチンが含まれていることがわかっています。
逆に鶏肉にはL-カルニチンはあまり含まれていません。
牛肉を食べると痩せるという理由は、L-カルニチンが含まれているからでもあるわけですね。
痩せるためには牛肉のどこを食べるの?

痩せるのを目的で牛肉を食べる場合、必ず赤身の部分を食べて脂身の部分は控えるようにしましょう。
カルビ・ハラミの2つを比較すると、脂身が多いのがカルビで、脂身が少ないのはハラミになります。
つまり、牛肉を食べて痩せたいと思っているのなら、ハラミの肉だけを食べるようにするのがベストというわけです。
霜降り肉は赤身部分にまで脂質がたっぷり含まれますので、ダイエットには向いていません。
牛肉を食べて太らなかった実験
テレビ朝日の番組で、お笑い芸人のザ・たっちが、一週間牛肉だけを毎日1kgだけ食べるとどうなるかという実験をしました。
その結果、
※引用:https://makoto-mylife.blogspot.com/2014/09/blog-post_2.html
このように赤身肉だけを食べて生活しても太るどころか逆に痩せるという実験結果が証明されたのです。
兄のたくやはカルビ肉を、弟のかずやはハラミ肉のみを毎日1kgずつ一週間食べ続けます。
たくや | かずや | |
牛肉の種類 | カルビ | ハラミ |
カロリー(100g) | 約460kcal | 約340kcal |
一日の摂取カロリー | 約4600kcal | 約3400kcal |
摂取する量は一日の成人男性の摂取カロリー量を上回っています。
しかし、一週間続けたときの体重減少は、
たくや | かずや | |
体重減少量 | -1.7kg | -1.3kg |
中性脂肪の変化 | +94 | -79 |
と、ふたりとも体重が見事に減少していました。
摂取カロリー<消費カロリーで太るという説も、これを見る限りでは完全に過去の話ですね。
ただし、中性脂肪はカルビ肉を食べていたお兄さんの方が増加し、弟のほうが減少していた事実も確認されています。
これはカルビ肉に含まれる脂質の量が多かったため中性脂肪が増えたのでしょう。
L-カルニチンが入った牛肉の赤身でも、脂肪分の多い部分を食べていたら意味がないということのあらわれでもありますね。
本人の体質や筋肉量、運動の有無などによって若干の差異はあります。
人間の体は単純に出来ているところありますが、
科学で簡単に説明できないところもたくさんあるというのがはっきりと分かります。
牛肉赤身の食べ方
牛肉の赤身には脂分が含まれているので、食べるときにできるだけ脂分をおとしてあげるとさらにダイエット向きの赤身肉になります。
油を使って焼くのではなく、網を使って焼いたり、茹でたり蒸したりという食べ方をするようにしましょう。
太る理由は炭水化物が一番多い

※イメージ画像
牛肉の赤身を食べると痩せる理由はわかりました。ではなぜ人間は太るのでしょうか。
それは炭水化物をたくさん食べるから太る。これに尽きます。
摂取した糖質はすぐにエネルギーとして使われますが、余剰分はすぐに体脂肪に変換されて蓄積されます。
米、パン、パスタ、うどん、そばなど、主食として食べられるのはすべて炭水化物ですよね。
これらは食べすぎると確実に太るものばかりなのです。もちろんスイーツや清涼飲料水も同じです。
脂肪の摂取も太るよ
じゃあ脂肪分の過剰摂取は太らないのか?というと、ももちろん太ります。
人間の体は水溶性の物質に関しては余剰分を体外に排出しやすい機能を持っていますが、
油のような脂溶性の物質に関しては余剰分を体外に排出しにくい特性になっています。
ですので、「牛肉食べたら痩せるんだ~!」と、霜降り牛肉ばかりを食べたらしっかりと太ります。
食べるならハラミ!です。
まとめ
過去の常識は「脂分の摂取で太る」というものでした。
そこから「カロリーの摂取過多で太る」が常識になっていましたが、今では「食べるものや成分によって太る」が常識になりつつあります。
ここでは牛肉の赤身で痩せるという点についてまとめていますが、ビタミンやミネラルなどの栄養バランスも体重減少には必須。
もちろん運動や生活習慣もダイエットや健康に深く関わってきますので、まんべんなく対応したいものです。
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